Wandering boy
並木道が終る信号で先輩にお礼を言われた。
ショッピングモールはすぐそこなのだが。
それじゃあ
と言って、
この道は一人で歩くと決めていたんだけど、二人で歩くのも悪くないね
笑った。
そうして雨の中ケヤキの並木をまた歩いてる。
本当に並木道を歩くだけだったらしい。
背中を見ながら、風邪をひいたらどうするんだと思った。
ピンポーン
ピンポーン
ピンポーン
嘘ばっかり、
あなたの呼び鈴はどこ?
それ以来、ときおり、先輩と並木道を歩く。
Wandering boy
end.